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溢れたコップ  11
今日は結局一日寝てた。
お陰でまた少し回復。

「猫になりたい」
よくそう思っていたけど、
今日の私は猫と同じ。笑
猫と一緒に仲良く昼寝に夕寝に・・・・
これから薬飲んで寝るけど・・・寝られるのかな。



(これまでの話は、カテゴリー「うつ発症から退職までのハナシ」をお読み下さい)




エレベーターが4階に着いて、ドアが開く。

目の前に誰もいなくてホッとした。
誰かいたら、どうしたらいいのかわからなくて、
ただパニックになってしまっていただろうから。


最高潮の緊張と、吐き気と、辛いという感情と共に、ドアを開けた。
その瞬間、水曜日に電話をくれた先輩「Nさん」と目が合った。


 「遅くなって申し訳ありません。」

と上司のSさんのトコロに行って言うと、

 「お。おぉ。大丈夫なのか?」


そして上司のMさんが

 「お前ーー、無理して来なくていいって言っただろー。」

と言い、「向こうで話そう」と、
隅にある談話スペースへ連れて行ってくれた。
会社のみんなの前で、視線に晒されるのは耐えられないことだったから、
話を聞かれてしまうのは辛かったから、
そう言ってくれて、少し安堵した。


 「お前、大丈夫なのか?」

 「あ、はぃ・・・今、現時点は大丈夫ですが・・・
  ご迷惑お掛けして、申し訳ありません。」

 「いや、そんなのはいいんだ。
  前からそうだったのか?
  電車で具合悪くなったりっていうのは。」

 「いえ・・・ここ2ヶ月位、何度かありましたが・・・」

 「そうだろー。
  昔はなぁ、俺らの頃は、会社終わって、同期の奴らと呑みに行って、
  上司の悪口言ったりしながら、パーっと呑んで終わりだったけどな。
  それでも5月病なんて昔からある話だし。
  働き始めて、環境が変わって、
  同期もいないに等しいし、おまけにうちは女の子いないしな。
  話す相手もいなくて辛かったと思うよ。」


5日もサボって、仕事に穴を空けた私に対して、
こんなに優しい言葉を掛けてくれるとは思っていなかった。
うまく表現できないが、
嬉しいというか、安心したというか、暖かくなったというか。
ちゃんと言わなきゃ、正直に言わなきゃ、と思った。

診断書を取り出して、

 「えっと、あの・・・・」

私が順番メチャクチャに、ポツリポツリと話し始めると、
Mさんは、ちゃんと聞いてくれた。


 しばらく前に「自律神経失調症」と内科で言われたこと。
 微熱と吐き気、眩暈、怠さが月曜から続いていること。
 火曜に駅で休ませて貰った後、大学病院に行ったこと。
 検査をしたものの、「何も問題ない」と言われたこと。
 精神科に行ったこと。
 「鬱病」だと言われたこと。
 電車に乗れないのは「パニック発作」だということ。

 今、冷静に考えてみれば、ウツの発端は留学時代にあっただろうこと。
 でもその当時はパニック発作を起こしたことも無かったし、
 今みたいな症状は出ていなかったこと。


そんなことを話した。
Mさんはただ黙って、頷いて聞いてくれた。
それだけで十分有り難かった。

すると。


 「そっか・・・・
  一つだけ言っておきたいことがある。」

 「はい。」

 「『辞める』とか絶対に言うなよ」


必死に堪えていた涙が、一気に溢れだした。
人前では絶対に泣かないって決めてたのに。
どうしても堪えきれなかった。
一度溢れた涙はもう止まらなくて、
その後私はずっと涙と鼻水と格闘した。


 「定時に来られなかったら、来なくていい。
  昼からだっていい。
  途中で調子が悪くなったら、すぐ帰ればいい。
  来られるときだけ来ればいい。
  会社に来て、新聞読んで帰るだけだっていい。
  
  仕事も、出来ることを一つ一つやっていけばいい。
  他のヤツが3ヶ月で出来るようになることを、
  半年や1年かけて出来るようになったっていいじゃないか。」


こんなどうしようもない私なのに、
なんて優しいんだろうって、嬉しく、暖かくなって、
さらに涙涙。
ありがとうという感謝の気持ちと、
申し訳ないという懺悔の気持ちとが入り交じって、
どうしていいかわからなくなってしまった。

でも、今の私には、
そこまで言って頂いても、恐らく、会社に来ることはできないと思った。
どうしても、一度休ませて欲しかった。


 「この診断書には、
  『鬱状態で、1ヶ月程度の休養が必要』と書いてあります。
  お医者さんが言うには、
  ちゃんと薬を飲んで、自責感を持たずに、
  しっかり休むことが回復への一番の近道だそうです。
  なので、可能であればお休みを頂きたいです。」

涙を必死に堪えつつ、そう言うと、

 「そうだ。あんまり自分を責めるな。
  頑張らなきゃって追いつめるなよ。
  美味しいモノ食って、ちゃんと休んで元気になれよ

そう言ってくれた。


すぐにでも休職させてあげたいけど、
ただ、Oサマ(取締役)が出張で出てしまっているため、
すぐには返事が出来ない。
他の上司や総務には伝えておく。
月曜は家にいるよな?
Oサマから電話がいくと思うから。

そんな話になった。


 「仕事が出来ないワケじゃない。
  ゼロから始めて、よく頑張ってると思う。
  オッサン達と一緒に楽しく酒だって呑める。
  お前、辞めちゃったら勿体ないだろー。
  せっかく俺が採用の判子押してやったんだから。」

とMさんは笑って、私を送り出してくれた。


 「どうもありがとうございました。
  ご迷惑をお掛けして本当に申し訳ありません。」

そう頭を下げて、会社を後にした。


ちゃんと会社に行ってよかった。
自分の口から話せて良かった。
良い会社じゃん。
と思った。

自分に対しての不甲斐なさと情けなさと、
会社に対しての申し訳なさと、
そして嬉しさで、またも号泣して、
駅のトイレでしばらく落ち着くまで待ってから、ゆっくりと帰宅した。



夕方、家の電話が鳴り、またも過剰にドキドキしつつ出ると
Kさんからだった。

 「今日会社来たんだってね。
  僕ちょうど出ちゃってて、ごめんねー。
  これから呑みに行くんだけど、ちょっと出てこれない?」

どうしようか考えたけど、お断りさせて貰った。

Kさんも、またその呑みに行くメンツも好きだけど、
どうしても行く気分になれなかったから。


さらにその晩、会社の先輩の女の子、Kちゃんからメールが来た。
今まで何度か愚痴をこぼしあってた友達。
唯一の仲良しの女の子。
心配してくれて嬉しかった。



私は、白い目で見られるのを覚悟していた。
責められるのを覚悟していた。
もう辞めていいと言われるのを覚悟していた。
だからみんながあまりに優しくて、ただ嬉しかった。
「会社辞めたい」と何度となく思い、愚痴もこぼしてきたけど、
いい人達だなって思って、
辞めるという選択をするのも少し思いとどまった。

しかし、みんなの優しさに触れ、ココロが暖かくなった一方で、
余計に申し訳なくなってしまった。
こんなどうしようもない私なのに・・・・と。





結果的に言うと、
この後会社に行ったのは、退社の手続きの時だった。

留学やそれに纏わるコトで3分の2近い水が溜まり、
新しい環境や、職場でのストレスで水が注ぎ足された私のコップは
満杯のままで、
1ヶ月やそこらの休養では
中の水を減らすことも、コップを大きくすることも出来なかった。

むしろ、自分自身を追いつめることで
更に水を注ぎ足してしまったのだった・・・


(続く)
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テーマ:うつ病(鬱病)、メンタルヘルス - ジャンル:心と身体

【2007/09/02 03:56】 | ウツ発症~退職までの話 | トラックバック(0) | コメント(8)
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コメント
>卯月様
こんばんは。
私も、こんなに優しい方々だなんて、
病気になるまで気付きませんでした・・・・苦笑
恐らく、上司の方々のお子さんと、
私の年齢が同じくらいで、だから余計に心配してくれたのでは、
なんて思ってます。

>辞めて休養すれば
それはないですよね・・・・
休職は、ちゃんと与えられた権利だし、
元気になったら働きたいと思うから休職をするのに。
私だったら相当落ち込みますね。
【2007/09/03 02:56】 URL | 管理人 #WCSj23LI[ 編集]
優しい上司ですねぇ…
私なんて 「辞めて休養したら…」 って、あっさり言われちゃいましたからね。
必死に頑張って働いてきたつもりだったのに。
あ、そういえば私、直接上司と話してないや。アハハ(^^;
直接話しに行ったicoさんは立派だと思いますよ☆



【2007/09/02 23:45】 URL | 卯月 #-[ 編集]
>Buib様
こんにちは。
今日は疲れの反動は出てませんか??

そうなんですよね、
会社のみなさん本当に心配してくださって、
有り難い言葉も頂いて・・・・・
Bulbさんの直感を信じてまた素敵な企業の巡り会えることを祈りたいと思います☆
【2007/09/02 13:07】 URL | 管理人 #WCSj23LI[ 編集]
>リエリンゴ様
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます~♪

リエリンゴ様に指摘されて、確かにわかりづらいなー
と思い、ちょっと加筆しました。
うつの直接の原因なんてホントのとこあまりよくわからないのですが、
留学が大きなウエイトを占めている様に思います。
旅と生活は違うということ・・・・でしょうか。

もし良かったら過去ログも見てみてください。
【2007/09/02 13:02】 URL | 管理人 #WCSj23LI[ 編集]
>rose様
おはようございます。
コメントどうもありがとうございます☆

ほんと理解のある方々ばかりだったんですが、
なぜか職場の雰囲気があまり・・・・・で。苦笑
でも人として今も尊敬しています。

続きもまた書きますが、まぁ休職中も色々と・・・。
【2007/09/02 12:57】 URL | 管理人 #WCSj23LI[ 編集]
icoさん
おはようございます。
とても素敵な職場ですね。
なぜかわかりませんが、icoさんならまた、このような企業に出会える気がします♪
まったく根拠はありませんが(苦笑)
【2007/09/02 10:34】 URL | Bulb #-[ 編集]
icoさん、おはようございます!
icoさんのうつの原因は留学だったのですか?
行動力がものすごいある方だなーとは感じていたのですが。。ずっと会社勤めのせいだとばっかり思って勘違いしていました。タージマハルの旅などとてもいい旅をしてきたようなので、留学がうつの原因とはびっくりでした。。
【2007/09/02 06:38】 URL | リエリンゴ #-[ 編集]
おはようございます、icoさん。

休職が結果的にはicoさんのコップをあふれさせてしまったのですね・・・。それにしても優しい理解のある上司ですね。本当に羨ましく尊敬してしまいます。私もこういった上司ほしかったなぁ・・・。
でも本当に、うつの発端が留学かもって本当に私と似てますね。状況はわかりませんが痛いほど気持ちがわかります。
【2007/09/02 06:27】 URL | rose #n08XGfOg[ 編集]
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うつ日和。


「うつ病、パニック発作」から脱却。日々のことや旅のことなど徒然に・・・

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ico

Author: ico
age:33
大学時代はバックパッカー。卒業後海外留学。
日本へ帰国後、半年程の"留学ニート"を経て就職。
ところが働き始めて2ヶ月が経った頃、鬱病と診断されました・・・
パニック発作も起こしつつ、なんとか2ヶ月耐えて働くも、ついに休職。
そして追い出され退職。
周囲の協力の下、なんとか這い上がったはずなのに、気付けばオーバー30、フリーター。
歳は崖っぷち、人生は壁だらけの四面楚歌・・・
でもね、悲観はしてない。
没关系,慢慢儿走!


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